1S3A6304鎌倉の鶴岡八幡宮から海へと続く道「若宮大路」の中央には、鎌倉駅の近くの二の鳥居まで一段高い道、段葛(だんかずら)が続いています。これは鎌倉幕府を開いた源頼朝が1182年、妻の政子の安産を祈願して作った参道です。道の中央を盛り土して固め、両脇には桜が植えられ、春には花のアーチが、5月にはつつじが見られ、多くの観光客でにぎわいました。


この段葛、近年は人の通行量も増え、経年で木々の傷みも激しくなったことから、今秋から約1年半かけて通行止めにしたうえでの全面改修となりました。工事期間中、段葛は3mの高さの壁で覆われます。その間に石垣や土は盛りなおし、つつじはやめて桜の木は植え替え、まさに全面リニューアルとなるのだそうです。これほどの改修は800年前に作られてから初めてのことなのだとか。工事の規模の大きさがうかがえます。
11月初旬に鎌倉駅に近い約半分の段葛が工事壁でおおわれ、通行止めになっています。八幡宮に近い残り半分ももう今週中には通行止めになるだろうといわれています。


そんな段葛に感謝をこめて撮影をしながら歩いてみました。今日も観光や七五三で八幡宮に向かったり散策する人が大勢通っています。たくさんの人の「祈り」を、まさに支えた段葛。舗装されてない「土」の道なので、植物や虫たちの息づく自然や緑を感じられる場所でもありました。
いままで私たちに寄り添ってくれてありがとうございました。
1年半後、新しくなったら、またゆったりと、この道を歩きたいです。